皆さんご無沙汰しております。ヤザワです。
令和元年があと残り1か月となりましたが、皆さんお元気でお過ごしでしょうか。
私は自慢じゃないですが「忙しい」という言葉が大嫌いで、仕事は追われるものではなく追うものである、と格好良く唱えつつ要するに休日の疲れを平日に癒す旨を美学としているのですが、この1か月は控えめに言って超重いトラブルが公私問わず同時多発し気絶しそうな11月でした。こういう時もあるよねー、ねー。
まったくもう、どいつもこいつも、モー!モー!と家でうなっていたところ、4歳娘に「牛」扱いされる始末。やかましいわ!
というわけですっかり遅くなってしまいましたが、11月4日(月、祝)に武蔵野市 男女平等推進センター様の主催セミナーに登壇させていただいたのでレポートします。
当日は「備えあれば憂いなし!育休明けの準備を学ぼう」と題して(あ、題してくださったのは私ではなく市のご担当の方です。ナイスキャッチコピー!)
・はじめに:復職後の「不安」を吐き出し、整理しよう
・備え①:夫婦で話し合おう
・備え②:体制を整えよう
・備え③:夫婦ともに働き方を見直そう
・ミニワークショップ:復職面談シートを書いてみよう
という流れで、インプットをさせていただきました。
各セクションの合間にはグループで話し合う時間を設けました。
「育児介護休業法が制定された1991年当時の第1子出産後復職率は?」などというマニアックなクイズ(トリビア)も複数入れて、なるべく一方向なセミナーにならないよう心がけてみました。
育休後アドバイザー®としての登壇は何気に初めてで、意外とこうみえて吐きそうな勢いで緊張していましたが、おかげさまで割と賑やかで、ゆるい雰囲気のなか楽しく話を聞いていただけたかな?と手ごたえを感じています。
冒頭のアイスブレイクは「あなた(もしくはあなたのパートナー)が今感じている、復職後の『不安』とは?」をテーマに、付箋にどんどん書き出し、グループ単位でシェア。
・仕事でちゃんと成果を出せるのか/仕事の勘を取り戻せるのか
・夫と家事をちゃんと分担できるのか
・上司や同僚とうまくやれるのか
…などなど、、、
最初は「?」という感じだった皆さんですが、書き始めたら出てくる出てくる・・・
お隣と自己紹介がてらシェアしてみたら「あ、私だけじゃないんですね!」と、さっそく会話がはずむ姿も。
こうした姿は育休後カフェ®でもよくみられる光景です。
みんな、口に出さないだけで、似たようなことに悩んでいたりする。
共有し、分かち合うだけでも、ホッとしたり、ストレスが少し減ったりするものです。
にんげんだもの。
がんばれ、ファーストペンギン!(男性の育休取得)
なんといっても今回最も驚いたのは、男性の参加率の高さ!!!
合計40名弱の参加者のうち、男性が10数名、約3分の1もいらっしゃったのです。
そこのあなた、信じてないでしょう?
くそう、なんで写真撮るの忘れちゃったんだ自分。。。(←いっぱいいっぱいだった)
内訳は「パートナー(妻)が育児休業中、もしくはこれから取るのでついてきた」という方が多かった一方で「自分が育児休業を取ります」「いま育児休業中です」という方も4-5名いらっしゃいました。
これは今回のこのセミナーが2回構成で、2回目の講師がファザーリングジャパンの方である影響が大きいとは思いますが、それにしても時代は確実に変わっている!と率直に思いましたです。
ただ、、、「時代は変わっている」などと書くとなんだか他人事のようで忸怩たる思い。
「男性の育休取得」と勝手に言ったりキラキラした数値目標を現場を知らずに掲げて悦に入ったりするのは極めて簡単ですが、当事者の皆さんは極めて切実に悩んでいます。時代の追い風どころか「現実」という向かい風ビュービューのファーストペンギン。
おひとりが質疑応答で挙手してくださり、セミナー終了後にも話しかけてくださいました。
「僕は育休を取りたいんです。ただ、職場では僕が(男性育休どころかそもそも育休取得自体)最初の事例になる。上司は育児に関わってきたとは思えない人で、同僚もこうしたケースは初めて。どう伝えれば、快く育休を取らせてくれるのか、不安です」
いま、育休を取得する男性ひとりひとりがこうした不安に苦しんでいる、と思うと胸がつぶれる思いです。
さまざまな職場があるので一概にベストな回答というのは無いものの、単に「権利」として育休取得を主張するのではなく、自分が育休を取ることで職場にもたらされるであろうメリット(解決できるかもしれない経営課題)が何なのかを考え、提案型で伝えてみるのはどうでしょう、というアドバイスをさせていただきました。
そのように捉えてみれば、色々なアイデアが出てくるはずです。
本人にとって:「子育て」といういわば24時間営業のプロジェクトにフルコミットし、パートナーと共同運営する経験は、タフなマネジメント力が鍛えられることが十分期待できる
チームにとって:育児休業取得をきっかけに属人化の排除・チームタスク分担が進み、業務全体の生産性向上・サステナブルな事業運営につながる
企業(職場)のブランディングとして:男性の育休取得がまだまだ少ない昨今、取得者がいるという実績そのものが企業のイメージアップにつながる
企業(職場)のすべての従業員にとって:こうした事例を増やそうとする経営姿勢をみて、モチベーション向上したり、離職率を下げる効果が期待できる
…などが考えられるでしょう。
ファーストペンギンの皆さんにとっては、いわば職場との「交渉」になります。
アンコンシャスバイアスまみれの現実にうんざりする局面もあるかもしれないでしょう。
最悪、いわゆる「パタハラ」に遭ってしまうかもしれません(断固許せませんが!)。
それでも、なんとか踏ん張ってほしいのです。
そのためにできる入れ知恵は、なんでもします。
必要としていただける方、ぜひ連絡ください。
受講いただいた方からの声(抜粋)
・講義だけでなく、ワーク・発表もあったので自分のなかで整理ができた。復帰に対してまったりな方が周りに多い中、復帰に対し前向きになれた。
・私の職場では、産・育休を私が初めて取得したので復帰するにあたっての制度は何も整っていない状態で、復帰する前に職場の方と面談した方がよいということ、その際にどのようなことを話し合った方がよいかアイディアを頂き、大変ためになりました。
・復職にあたっての不安が今まで漠然としていましたが、書き出し、他の人とシェアする事で明確となり、その解決方法に考えを巡らすことができました。具体的な備えを考えて頂く事で我が家に持ち帰り、夫とシェア、話し合いの機会にします。
・復帰後の体制について話し合いを始めていたところでした。具体的に何を共有しておけばよいか イメージができたので大変参考になりました。
・グループワークがあって、他人と話し合う時間を持つことができたり、交流できたりする事が良かった。実例を挙げられるなど、とても解りやすかった。復帰後の面談ノートを書くことにより、将来像を考えられたりして良かった。
・ヤザワさんの話をお聞きし、育休中の妻に家事や育児を任せてしまっている事を反省しました。妻の復職に向け、一層家事と育児に関わりたいと思います。
・ワークによって思考が深まった。特に権利義務の意識を深める事ができた。世の父親の必修単位とした方が良いと思った。
・復職したら効率的に働きたいの「効率的」を具体化する必要の大切さがわかった。カレンダーの共有、仕事の手順をアップする等々・・・。
・他の方と不安を共有できた事、話を聞けた事がよかった。残りの育休の期間で、自分の働き方をしっかりと考えていきたいと思います。
・園からの呼び出しを夫にする。保育士さんと信頼関係を築くなど、実際の経験からのアドバイスが多くとても勉強になりました。やってみようと思う事が多く、来てよかったです。親が遠方にいて助けを期待できなくても、サービス利用など自分を楽にする体制をつくっておこうと思います。
・具体的に情報共有の大切さ等が知れてよかった。
・周囲の方々とお話ができて、今どんな状況、これからどう活躍していこうか聞けて良かった。
ご要望お待ちしています
講演・ファシリテーションのご依頼、復職者向けセミナー・育休後カフェ®の開催要望などトップ画面一番下のお問い合わせフォームから、どしどしお待ちしています。
また、私が登壇させていただいたイベントに参加いただいた方からのご質問も、もちろんお待ちしております!
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